また、あした
“昼も夜も構わず賑やかなこの街に
今日もほら聴こえてる小さな歌が
雨の日も晴れの日もまた誰かと出会い
いつしかそこはまるで住み慣れた家”
昨年作ったCDの最後に収録した「また、あした」という曲。これは2年半前、僕が神戸を去る時にその心情を歌にしたものです。僕が神戸に住んでいたのは、2012年3月から2014年10月までのこと。わずか2年半の間だったけれど、それはとても密度の濃い時間で、おそらくこの先もずっと自分の人生の中で特別な時期として刻まれるであろう日々でした。今にして思えば中途半端だった20代の頃の音楽活動を経て、その後15年くらいはほとんど人前で演奏することもなかった自分が、今こうしてまたCDを作ったりライブをしているのは間違いなく神戸での生活があったからなのです。
三宮から少し西に位置する湊川公園。そこに隣接する我が「ミナエンタウン」。なんともひなびた、昭和の臭いあふれる、うすら汚れた(失礼!)雑居ビルです。ここにギター1本持って訪れたのは、神戸で暮らし始めてもうすぐ一年になろうかというある寒い冬の日のことでした。
このミナエンに通うようになって以来、次から次へと個性豊かな面々が僕の前に現れ、瞬く間に僕はこの街の坩堝に飲み込まれた。そして登場したのがこの男、雪井良太。またの名を「バッキー蛸笛」。人はみな兄弟だと思っている(笑)
左がバッキー、右がワタシ。見分けられるかな?ww
職人技の域まで磨かれた彼のハーモニカプレイは、いつも僕の曲に彩を与えてくれただけでなく、新たな人々との出会いも生み出していってくれたのでした。
約2年振りに訪れた神戸の地。今回は全面的にこの雪井氏の呼びかけによって本当に素敵な方々が揃い、最高に楽しい2日間のライブとなったのでした。馴染みの顔ぶれだけでなく、嬉しい新たな出会いもあった。
1日目は、三宮にある「brothers & sisters」にて。ダンディなマスターとお洒落な店内。でも気取ったところはまったくなく、めちゃくちゃ居心地のいいお店です。
バッキー手書きのフライヤー。撮影MIKIちゃん(^^)
2日目は、西元町の「Happy Jack」。1日目のブラシスがアメリカンなのに対し、こちらはどブリティッシュなお店!でも演奏スタイルに制限はなく、心優しいマスター「とっちゃん」が切り盛りしてくれました。
本当にこの街では音楽が、人々の生活と、人々のつながりの中に、さりげなく、自然に流れている。笑顔とともに。それはまったく変わっていなかった。
ライブを観に来てくれた方々、ありがとうございました!
ライブ終演後は周辺のゆかりのお店へ。もちろんミナエンにも行きました。
グリーンラビッツにて。
前田健太(マエケン)君と。拙曲「レイトショー」を歌ってくれています。今度CDが出るそうです。みんな買おう!もちろん僕も買います。
結局2日間とも朝まで話は尽きず…遅くまで付き合ってくれた方々、ありがとうございました!
やっぱり2日じゃ足りなかったな。
この愛すべき港町に集うすべての人たちに幸あれ!また来るからね。
そして2日間のライブを早くから準備し、奔走してくれたバッキー、本当にありがとう!今回も魔法のように楽しい時間でした。たまには東京に来ておくれ。美味い酒おごるよ。
おまけ
元町にあるジャズ喫茶jamjamです。神戸へ行った折には是非寄りたかったもうひとつの場所。帰りの新幹線を待つ間、大音量のジャズをたっぷり堪能いたしました(^^)